2012年9月14日金曜日

雄勝石 復興 プロジェクト 

ワンストップサービス仙台センターの取り組みの一つである
雄勝石 復興支援 プロジェクト をご紹介いたします。

 雄勝石とは 石巻市雄勝町や登米市などで算出される 黒色で光沢をおびた石のことで、硯や、屋根材(スレート瓦)、近年では食器(皿)、や花器、クラフト製品などにも加工され、多くの人に親しまれております。

 また硯の歴史はとても古く、口伝では約600年前の室町時代の頃といわれています。
伊達政宗公にも献上され非常に愛されましたとあります。また二代忠宗公もその技巧に感嘆し、硯師を藩のお抱えとし硯を産出する山を「御留山」として採掘を許さなかったほどです。
こうして考えると古くから我々の生活の中に、「雄勝の石」が根付いていたことがわかります。

昨今では、東京駅のリニューアルに屋根の瓦として雄勝や登米の石が使われました。
10月には明治以降のドーム型屋根が復活し、その 屋根を覆うスレート瓦が輝く東京駅が誕生します。

東京駅



このように現在でも宮城県以外の土地で建造物や工芸品として愛されている 雄勝石 の数々。

残念ながら、2011.3.11の大津波により、雄勝町は甚大な被害をこうむりました。
多くの建造物が土台すらなくなるほどに流されました。



勝硯伝統産業会館




 
公民館の上に乗り上げたバス(現在は撤去済み)
 

雄勝石の生産現場もまた大きな被災を受け、機械もながされるなど存続の危機に直面ししたほどでした。しかし、全国の人々からの支援により、現在は何とか石を切断する機械や研磨する機械が1台づつですが、工場にもどり、すこしづつ生産を再開できるようになりました。

昨年は中止されていた採石も4月25日に復活。今年最初の採石として新聞やニュースでも話題になりました。


さて長くなりましたが、
復興大学ワンストップサービス仙台センターでは
雄勝石に関わる復興ビジョン検討委員会を立ち上げ、支援プロジェクトをスタートさせました事をご報告いたします。

東北工業大学、宮城県、石巻市雄勝総合支所、雄勝硯生産販売協同組合と協力し、一日も早い「雄勝石」産業の本格復活をめざし取り組みを進めております。

まだまだ調査や検討段階の事柄も多いですが、
「雄勝石」を通して 
『生活再建の場』~暮らしをつくる・生産をつくる~ をめざして 粛々と進んでまいる所存です。

プロジェクト報告として今後は雄勝町とのかかわりやプロジェクトの進行状況をUPしていきたいと思っております。


(玄昌石(雄勝石)とは・・・地質学的には北上山系登米層古生代上部二畳紀(2・3億年前)に属する黒色硬質粘板岩で、光沢・粒子の均質さが優れ、その特徴は純黒色で圧縮・曲げに強く吸水率が低く、化学的作用や永い年月にも変質しない性質を持っています。)



写真
かつての雄勝町、雄勝石を使用した洋風建築、クラフト製品など























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